平戸人ならば高倉健主演のこの映画「あなたへ」は見なきゃ非国民?村八分?
モントリオール映画祭で特別賞を取り、NHKプロフェッショナルでは2夜連続高倉健の特集で、まるで平戸の旅番組のようだった。きっと観光ガイドは言うだろう。「ここが健さんが写真を見たところです」「この公園のこの位置から教会や平戸城を眺めました」「毎日お参りした神社です」などなど。

さて、この映画、見ればほとんど平戸が舞台。随所に高倉健が平戸の薄香と言う。「いいの、こんなに平戸って言ってくれて。」と、ついつい商売人感覚で宣伝してもらっているように聞こえてしまう悲しい性。

夫婦とは何か、生きるとは何か、妻の故郷平戸までの道中出会った人達の人間模様を絡ませて問うていく。それを高倉が淡々と演じる。妻の遺言どおりに故郷平戸の海に散骨するシーンでは泣けてきた。この映画を堪能できる年齢層は50代以上とみた。人生でやっておかなければならないことがほぼ完了しているアラフィーあたりからが楽しめそうだ。

映画館は水曜日がレディースデーで半額とは知っていたが、50代以上の夫婦はいつでも半額、そして、火曜日はペアで入場すると半額。
もういっそのこと毎日半額にしたらいいのに。