昨日は「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の世界文化遺産登録を
イコモスよりユネスコに勧告がなされました。
キリスト教徒が潜伏していた時代、彼らがどのように信仰を守り抜いたか。
その状況を今に伝える文化が遺産として登録されます。
平戸の構成資産は
彼らが聖地としていた安満岳、その麓の春日の棚田そして多くの信者が処刑され
聖水が出ると言われる中江ノ島の3箇所です。
キリスト教が伝来した450年当時の祈りの言葉、オラショは当時西洋で歌われていた
グレゴリオ聖歌と全く同じものでした。グレゴリオ聖歌は時代ごとに変化していきましたが
隠れキリシタンは身を潜め、宣教師も入国できなかったため、最初に受けたオラショが
そのまま今に伝わっています。
禁教時代が終わると、潜伏キリシタンは教会に行き「私はキリシタンです」と名乗り
カトリック信者に復活していきますが、平戸の場合は隠れていた時は表向き神仏を祀っていたため
そのまま仏教徒です。
平戸が「潜伏キリシタン」と言わず「隠れキリシタン」と言われる理由はこのように「隠れキリシタン」
が信仰していたものが、もはやキリスト教ではなく別の文化になっていたものだからと言われています。
禁教時代がもたらした色々の文化を世界遺産という形で評価していただけて、これからますます研究がなされていくことと
思います。この地の先祖の苦難が世界的な評価に継ったことで私達はますますこの地に感謝し、守っていくことが
課せられたと肝に銘じ大切に後世に残していく努力をしたいと思います。
安満岳、春日の棚田のアクセスは↓をご参考に。ちなみに当社は新町バス停から徒歩1分です。
http://kyoukaigun.jp/visit/file/Hirado.pdf?20160801073029
春日の棚田
中江ノ島
安満岳とその参道